「人生100年時代」事が言われてから、3年程の月日が流れました。
この言葉は英国ロンドンビジネススクール教授「リンダ・グラットン」氏が
著書「ライフシフト」にて提唱された概念です。
今までは60歳までが定年退職となり、その後は余生を過ごす
というものが一般的でした。しかし、皆さんもご存知の通り、日本の高齢化
長寿化はどんどん進み、70歳や80歳になっても働き続けるライフサイクルの変化が
訪れてきていると言ったものです。
また日本でも、自民党が立ち上げた「人生100年時代の社会保障へ」
という提言も発表されたり、「人生100年時代構想会議」も開催されました。
政府の施策にも関心が高まりますが、世界の中でも急速に進む高齢化社会の日本に
住む私たち個人も、100年時代を生き抜く為に、考えを巡らせておかなくてはなりませんね。
その中でも、今回は私たちのブログテーマでもある「健康に生きる為に・・」
と言うところに注目したいと思います。
気になる方は「ライフシフト」読んでみてください。
- 健康と健康寿命と平均寿命について気になる方
- 日本の健康対策「健康日本21」が大まかに知りたい方
- 健康増進法の改正が少し気なる方
- スマート・ライフ・プロジェクトって何?と思っている方

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健康って何? 健康寿命と平均寿命
日常において、私たちもよく使う言葉「健康」とはどういった状態なのでしょうか。
またここでもWHO(世界保健機関)に登場して頂くと
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、
そして社会的にも、全てが満たされた状態にあることをいう」
であるということです。「あ〜〜」という納得が得られる感じですかね。
これこそ「The・健康」です。
では、最近よく聞かれるようになった「健康寿命」ってどういう事でしょうか?
響きだけでも、なんとなく分かりやすいものかも知れませんが、
「健康で日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間」
という意味合いがあります。
そして「平均寿命」という言葉もありますね。
これは、厳密にいうと「その年に亡くなった方の平均の生存期間」ではなく
「その年に生まれた0歳の子が今の死亡状況で変わらなければ、平均的に
生きられるであろう生存期間」
だという事です。
「健康でいられる生存期間」と「生きられるであろう生存期間」は
違うかも知れないという事を私たちは念頭に置いておく必要があるのかも知れません。
日本の健康を考える 健康日本21
では私たちの国日本では、国民の「健康」に対してどのように考えられているのでしょうか?
あるんです。日本には「21世紀における第2次国民健康づくり運動」略して「健康運動21」
と言う略さないととても長い名前の、厚生労働省から告示された
国民の健康の増進の総合的な推進を図る為の基本方針があるのです。
これは平成25年度〜平成34年度までの期間で適用されます。
日本での「健康」を考えるにあたりこれについて少し触れていきたいと思います。
これが「21世紀における第2次国民健康づくり運動」略して「健康運動21」の概念図です。
これを見ると、なんとなく国際生活機能分類(ICF)の図を思い出しますね。
余談はさておき
この図では「①健康寿命の延伸・健康格差の縮小」という最終目標があり、それを達成する為に
「②生活習慣病の発症予防と重症化予防」「③社会生活を営む為に必要な機能の維持・向上」
「④健康を支え、守るための社会環境の整備」という三本の柱と
「⑤栄養、食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙および歯・口腔の健康
に関する生活習慣病および社会環境の改善」を取り組んでいくという構造です
この内容についてもう少し具体的に下の図に記します。
①健康寿命の延伸と健康格差の縮小 | ・健康寿命を延ばす
・健康格差の縮小(都道府県格差) |
②生活習慣病の発症予防と重症化予防 | ・がん検診の受診率の向上
・メタボリックシンドローム該当者、予備軍の減少 |
③社会生活を営む為に必要な機能の維持・向上 | ・ロコモティブシンドロームを認知している
・メンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合をあげる |
④健康を支え、守るための社会環境の整備 | ・地域との繋がりが強いと思う割合をあげる
・健康や医療サービスに関するボランティア活動をしている割合をあげる |
⑤栄養、食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙および歯・口腔の健康に関する生活習慣病および社会環境の改善 | ・20歳以上〜60歳未満の男性肥満者(BMI25以上)の割合を減らす
・食塩の摂取量の減少 ・野菜と果物の摂取量の増加 ・65歳以上の男性の運動習慣者の増加 ・就労働時間60時間以上の雇用者の割合の減少 ・成人の喫煙率の減少 ・80歳で20歯以上の自分の歯を有する人の割合の増加 |
<用語解説>
- メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)
内臓肥満に、高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさり、心臓病や脳卒中などの動脈硬化性疾患を
を起こしやすい状態
- ロコモティブシンドローム(運動器症候群)
運動器の機能が低下し、要介護や寝たきりになる危険が高い状態
- BMI(ボディマス指数)
体重と身長の関係から人の肥満度を示す体格指数。
日本肥満学会では、BMI指数22を標準体重として、
25以上を肥満、18.5未満をを低体重としている
計算式 BMI=体重kg÷(身長m)²
詳しい内容はもっともっと細かく規定されています。
私たちの住む国日本の政府の方々は
こうして、私たち国民の「健康」をプロデュースしてくれている事がわかりますね。
さらに健康増進法

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ちなみにこれは「第2次」健康日本21の運動ですが、もちろん「第1次」もありました。
その第1次健康日本21は平成12(西暦2000)年3月31年に開始され、
さらに健康日本21を中核とする国民の健康づくり・疾病予防をさらに積極的に進める為に
平成14(西暦2002)年8月に公布「健康増進法」という法律も制定されています。
第2次健康日本21は、第1次とこの健康増進法に基づき策定されました。
(目的)
第一条 この法律は、我が国における急速な高齢化の進展及び疾病構造の変化に伴い、
国民の健康の重要性が著しく増大している事をかんがみ、国民の健康の増進
の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、国民の栄養の改善そ
の他の国民の増進を図るための措置を講じ、もって国民保険の向上を図るこ
とを目的とする。
第二条 国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたっ
て、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならな
い。
などなどなど。
私は法律の内容に触れることが少ないかなと思い、少し書いてみました。あ〜大変だな〜。
とても「Katai」。「第1章 総則 〜 第8章 罰則+附則」
まであります。
ちなみに、この間の法律改正が話題となりましたね。学校や病院が完全禁煙になりました。
また飲食店も原則禁煙とし、資本金5千万円以下で100平方メートル以下の既存店
の場合は例外として喫煙を認めるなどです。
罰則は禁煙違反して喫煙した方は、最大30万円の過料
喫煙専用室が基準に達しない場合は管理者に最大50万円の過料となるそうです。
法治国家日本。
健康的に生きる自分になる
国・都道府県・市町村などそれぞれが連携して日本の健康を支えよう
良くしようと活動されていることがわかってきましたね。
さらに言うと、厚生労働省の「健康日本21」の傘下事業として
「スマート・ライフ・プロジェクト」というものもあります。
「健康寿命をのばしましょう」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで
元気に健康で楽しい毎日が遅れる事を目標とした厚生労働省の国民運動です。
運動・食生活・禁煙の3分野を中心に具体的アクションを呼びかたものです
- 毎日10分の運動をプラス
- 1日あと70gの野菜をプラス
- 禁煙でタバコの煙をマイナス
- 健診・検診で定期的な健康をチェック
などの言葉が目に飛び込んできます。
・・・「健診」と「検診」って??
「健診」はいわゆる健康診断、健康か病気の因子があるかを調べる事
「検診」はある特定の病気にかかっているかどうかを診察・検査する事だそうです。
話が逸れましたがそれはさて置き、
「平均寿命と健康寿命の差」として、男性は9.13歳、女性は12.68歳の差がある事が
平成26(2014)年の厚生労働省の調べによりわかっています。
これは「不健康な期間」「介護を必要とし自立した生活が難しい期間」が
10年くらいはあると言う結果なんです。
介護の良さ、介護の素晴らしさはあると思います。
だから「介護が必要ではダメなのか」と言うことではないですが、
自己決定していたり、自分で動きたいように動けたりする「健康さ」
はやはり、あるといいものだとも実感や経験として思いもするわけです。
今、日本でたくさん推奨されている「健康寿命を延ばす」
機会はきっとあふれていますが、
それに気づいて・行動してこそ「健康」は手にできるものですよね。
「継続」することも大切です。
この後5分の運動・ストレッチと野菜を1品増やす生活から
はじめてみてもいいかもしれません。
まとめ
- 現在の日本の生活での「健康寿命と平均寿命の差」は「約10年」ほどある
- 日本でも健康対策が推進されている。それに気づいて行動する事で
「健康」日々の健康を手にする事ができるかもしれない
- 今の行動が過去をも良くし、未来を変えられる!
おすすめ 本
最近マンガ版もでました。
僕も行動します!まずは1分の筋トレから毎日続けてみようかな。